デジタル現像

みなさん、こんにちは。

今回の冒険は「デジタル時代の現像」です。
といっても自分流で、仕事向きな話ではありません。


• フィルム・銀塩写真の作品

フィルム・銀塩写真では、ネガ、リバーサル ( むかし光学式のスライドで目にしたようなフィルム ) どちらかを元に、それを感光紙に焼き付けることで完成です。光の情報をフィルムにアーカイブして、次はフィルムに光を照射し復元しているわけです。

つまりフィルムは素材であって プリントこそが作品です。

作品によっては、フィルムにキズをつけたり、着色したり、
当てる光やフォーカースを変えたりと、
感光の段階で、より大胆に手を加える作品もあります。

このような過程があるため、アーティスト自身ですら、
二度と同じプリントは作れない・・・
といった、希少性の高い作品が誕生するわけです。


• デジタルはどうでしょう・・・

カメラ側で絵作りをしていない、カメラの感光素子が捉えた、
生(RAW)のデータ。
厳密にはRAWの段階で電子的な調整を経ていますが、
つまりは、ネガに相当するものということでしょう。

これを現像ソフト。例えばAdobe Lightroomとかで、
仕上げるわけです。

しかしこの時、ソフトでなにも変更せずに、そのまま完了すると、
それは画像のファイル形式が、Photoshop,Tiff,Jpeg…
などとなり、形式によっては8bit化して色情報が減っているとか・・・で、見た目はなにも変わってない・・・ということもあります。

図で、A.RAW画像 がそれです。
デジタル現像室

つぎに現像ソフトで変更を加えて現像した状態が、
図 B.RAW現像 です。

この状態が、フィルムでのプリントに似た段階でしょう。一般にはここで絵作りは完了し、Photoshopでゴミや不要な対象の除去などをおこなって完成です。


デジタル・アーカイブ・プリントでは、このあと、使うプリンター、それぞぞれの出力設定でさらに変化します。しかしここでは、プリンターの話は割愛します。ちなみにデジタルプリントで、一番綺麗なのは、ラムダプリントだと思います。



• デジタル写真の作品

図中 C.がフィルムでのプリントで「いろいろ手を加えている」状態といえます。この段階で、修正のみでなく、合成などもアリですが、それはフィルムでいう、フォトコラージュにあたるものでしょう。

フィルムでは、Cの段階で感光回数などが限界となり、感光させすぎて真っ黒とか・・・

しかしデジタルでは、Cの段階を無限に続ける事ができます。今回のサンプル作品 図中 D.仕上げプリント では、図 Cの段階のどれかをプリントに残す以上に、複数のCを残した状態といえます。

デジタルでは、図 Dの後に媒体へのプリントがあり得るわけですから、デジタル写真を、ディスプレイで見ている状態は、フィルムならリバーサル(スライド)フィルムを見ている状態と言えるかもしれません。

そしてここまでくると、フィルム・銀塩写真とデジタル写真での作品作りは、一対一の関係で比較できなくなってきます。

つまり、フィルム・銀塩写真とデジタル写真は、全く別の表現システムなのです。

そんなこと、わかってるぞ!
と、お怒りの方。

しかし、思うのですが、図 A,Bの段階でプリントして完了している方が多いいのではないでしょうか。

図 C,Dの段階は、どちらかと言えば邪道(偽物)で、「photoshop職人」とか揶揄される行為といった空気があるような、ないような・・・しかし、あえていいます。

図 C,D の段階こそが、デジタル写真システムの表現手法そのもの
なのではないでしょうか。


比較にこだわるなら、図 C,Dの段階では、まだプリントされていないわけですから、デジタルでの図 C,Dは、フィルムの現像段階です。そこでこのサイトのフォトグラフィック掲載ページのタイトルは「デジタル現像室」になっています。


もしも、図 C,Dに興味がなく、図 A,Bのみでプリントする事に満足なのであれば、その人は、フィルム・銀塩写真システムに向いているのかもしれません。

デジタル写真を楽しんでいる方は、図 C,D の過程に、突っ込んでいくと、更に世界が広がるでしょう。
一時期流行った、HDR画像 ( 8bit以上の色情報を持っている画像データを、擬似的に8bitカラーに置き換えた画像 ) とかも、いわば図 C,D的なアプローチだと思います。

長くなりましたが、自分的に良くわからない・・・「デジタル写真って何?」についてのまとめを、読んでいただきました。

ここまで、ありがとうございます!

関連するページがあります:[ GRAPHICS / デジタル現像室 ]

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